電波銀河 IC 310 の中心巨大ブラックホール近傍で起きた超高エネルギーガンマ線爆発現象を観測しました

物理学科の西嶋恭司教授、櫛田淳子准教授、大学院生の小谷一仁さんが所属する10カ国160名からなる国際共同研究チーム(MAGIC)は、地球から2.6億光年離れたペルセウス座銀河団にある電波銀河IC 310の中心で起きた超高エネルギーガンマ線の巨大爆発現象を観測し、日本を含む6カ国で同時記者発表を行ないました。この爆発現象において観測された超高エネルギーガンマ線放射の激しく速い時間変動は、中心の超巨大ブラックホールの大きさから理論的に推定される時間変動よりはるかに速く、これまでの理論モデルでは説明できない新しい発見です。グループは、高速回転する強い磁場を持ったブラックホールの極付近の非常に狭い領域で粒子が加速され超高エネルギーガンマ線が放射されるという新しいモデルを提案しました。今後、謎の多いブラックホール近傍の物理現象の解明に弾みがつくものと期待されます。

発表雑誌: Science Express 11月6日
論文タイトル:Black hole lightning due to particle acceleration at subhorizon scales
著者:The MAGIC Collaboration, J.Aleksic et al.

10.1126/science.1256183

東大宇宙線研究所からのプレスリリース:

http://www.icrr.u-tokyo.ac.jp/2014/11/10140000.html

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IC 310の中心の超巨大ブラックホール近傍における 超高エネルギーガンマ線放射メカニズムの模式図 (The MAGIC collaboration 提供)

 

 

卒業研究発表会が行われました

2月吉日4年生の卒業研究発表が行われました。以下は卒業研究タイトルの一部抜粋です。

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  • 新星 NOVA DEL2013の光度変化
  • 光学望遠鏡による脈動変光星δCepの観測
  • ガンマ線を放射する活動銀河核の特徴の研究
  • Fermi衛星による活動銀河核光度変化の観測
  • 超新星残骸W44と周辺分子雲からのガンマ線放射の研究
  • がん診断に用いるPETへの搭載を想定したガンマ線カメラの開発
  • Geant4シミュレーションソフトを用いたDNA損傷の物理的解釈
  • ミューオンの崩壊寿命及び負ミューオンの原子核による捕獲断面積の研究
  • 超新星残骸IC443からのπ0崩壊起源ガンマ線の探索
  • 電波観測による散在流星の時間変動
  • 水素吸蔵材を用いた核融合燃料回収のための基礎実験
  • シートプラズマを用いた電気推進エンジンの推力計測
  • オーロラ形成におけるダブルレイヤー現象に関する基礎研究
  • PMMA良溶媒及び貧溶媒におけるルードヴィッヒ・ソレー効果
  • 誘電分光法を用いた氷結したウシ血清アルブミン水溶液の分子ダイナミクス
  • 氷結したPoly(vinyl methyl ether)水溶液の融解過程におけるダイナミクス
  • 複雑系の動的構造解析のための誘電分光とシミュレーションの基礎
  • PFG-NMR法による生体中の水分子の拡散の研究ー生体モデルとしての豆腐・細胞ー
  • 成層圏極渦反転データ解析-コンポシット解析と鉛直構造-
  • 色素増感型太陽光励起ファイバーレーザーの開発
  • 半導体励起アルカリレーザー(DPAL)の高出力化に関する研究
  • 体積型回折格子を用いたチャープパルス圧縮に関する研究
  • パルスファイバーレーザーを用いた線幅拡大による波長変換への影響に関する研究
  • オールファイバー型モード同期レーザーに関する研究
  • 結晶性シリコンの超高速励起および解離に伴うエネルギーバンドの崩壊と誘電率の過渡的変化
  • 固体の超高速励起と緩和過程の計測・ポンププローブ法
  • コンクリート材に対するセシウム原子染み込み過程のTOF計測
  • 初期宇宙のエネルギー密度計算時における超相対論的極限の有効性
  • 相対論的ボルツマン方程式による素粒子ダークマターの候補の制限
  • 初期宇宙のレプトンフレーバー非対称性と有効相対論的自由度
  • SU(2)×U(1)模型とヒッグス機構
  • 太陽ニュートリノ振動
  • 太陽系外惑星の研究のこれまで
  • ガンマ線連星系の 電波観測プロポーザルの検討
  • 回転する水が作る器の曲線と焦点距離について
  • 自作屈折望遠鏡の光軸修正についての研究

 

 

大学院生が国際会議でスペインに行ってきました

先日、SpainのBarcelonaにて、複雑系の緩和現象についての国際会議に参加してきました。ここでは、この分野を牽引している世界各国の研究者が一堂に会し、7日間に渡って様々な議論がなされました。私は卒業研究の時から現在まで取り組んでいるタンパク質水溶液の分子運動とガラス転移に関する研究を報告してきました。
修士課程ではそれまでとは異なる様々な経験を積むことができます。特に、国際会議参加や、共同研究者が在籍しているGreece、Athens工科大学滞在は私の研究活動、人生に大きな良い影響を与えていると感じます。普段では得難い体験が修士課程には有ります。物理を志した者として、修士課程に進学し、特別な一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

佐々木

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大学院生がドイツ,バイロイト大学で海外研究活動をおこないました

ドイツのバイロイトにあるバイロイト大学 2013年9月
篠原

私は、ドイツのバイロイトにあるバイロイト大学のWerner Koehler教授の研究室に一ヶ月間滞在させて頂きました。研究室では主に非平衡熱力学の分野を扱っていて、レーザーを用いて様々な条件下の分子の挙動を調べています。その中で、私は屈折率を測定する実験装置の製作に携わりました。違う研究室で作業するのは良い緊張感もあり、多くのことを学びました。また、研究だけでなく、海外で生活するのは初めてでしたので、何をするにも全てが新鮮・びっくりの連続ですごく楽しい経験でした。

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