RGMS

Research Group of Molecular complex System

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RGMSについて

生命現象にとって重要な水や低分子量液体、高分子、生体関連分子は、固体物理学的アプローチが適用できない物質群、いわゆる複雑系物質として取り扱われる。従来のアプローチを用いて、複雑系物質の動的構造を理解することは、極めて困難である。

分子物性研究グループ(RGMS)では、これまでに様々な周波数帯の複素誘電率を測定できるシステムの開発を行ってきた。これらの測定手法は、水などの速い運動から、ガラス転移に関係した遅い運動までの観測が可能である。

RGMSでは、生体系を含む分子複雑系物質の構造や性質・機能について、その分子レベルの動的構造から発現メカニズムを解明することを目的としている。詳しくは研究概要を参照ください。

RGMSの変遷

分子物性研究室(グループ)の前身は、東海大学理学部物理学科故真下悟教授(当時講師)により、1975年に開かれた真下研究室でした。高分子物理学の分野での卓越した研究の後、故真下教授は1978年にマイクロ波誘電緩和測定法のひとつである、時間領域反射測定システム(TDR)をブラウン大学の故R.H.Cole教授と改良し、その新しい測定技術を、ダートマス大学W.H.Stockmayer教授とともに、高分子科学の研究に応用しました。

故真下教授は、1981年頃から彼の研究室を自然科学の分野での卓越した研究者を目指す若い研究者が自発的に参加できるような研究グループとして運営してきましたが、残念ながら、1996年3月29日永眠されました。

当研究グループは、この考え方を引き継いで、若手研究者にとって刺激的、教育的な研究の現場として機能するように運営されています。